耐久指数の近似について及び理想耐久について

それっぽく書いてますが、かなりどうでもいい記事です。2行読んで欠伸が出るようなら、結論だけ見れば大丈夫です。

耐久指数はH*B、H*Dで定義されますが、それはダメージ割合の逆比でした。
ダメージ割合は、

X = (0.44AP/B+2)/H (X:ダメージ割合,A:攻撃,P:威力,B:防御,H:HP)

の計算で出せます。正確には抜群持ち物特性乱数などの補正が絡みますが、ただの倍計算なので考慮しません。このXを最小化するH、Bを考えれば良いわけです。偉い人がここで「2」の項を無視して近似して計算したことにより、H*B及びH*Dが耐久の指針となる、という考えができるようになりました。

この記事はそれを否定するものではありません。大まかなダメージ感覚を掴むにはかなり優れた理論だと思います。
しかし、無視した「2」の項によって多少の誤差は生まれてくるでしょう。それがH振りに有利に働くのか、B振りに有利に働くのかが少し気になりました。この記事はそれを調べるものです。

Hに1振った場合とBに1振った場合を比較したいと思います。0.44APは決定力指数に0.44掛けた数値であり、HやBに依存しないのでEと置いて進めます。
XをH,Bの関数と見てX(H,B)と書くと、

X(H+1,B) = (E/B+2)/(H+1)
X(H,B+1) = (E/(B+1)+2)/H

となり、それぞれをX(H,B)と差を取ります。

X(H+1,B)-X(H,B)
= (E/B+2)/(H+1)-(E/B+2)/H
= -(E/B+2)/H/(H+1)…①
Hに1振ると上の数の分だけダメージ割合が増加します(マイナスなので実際には減りますが)。

X(H,B+1)-X(H,B)
= (E/(B+1)+2)/H-(E/B+2)/H
= -E/H/B/(B+1)…②
Bに1振ると上の数の分だけダメージ割合が増加します。

ダメージ割合は少ない方が良いので、仮にBに1振るよりHに1振るほうが良いなら、① < ②となれば良いです。

① < ②
⇔ -(E/B+2)/H/(H+1) < -E/H/B/(B+1)
⇔ H < B(2B/E+2/E+1)…③ (H振り有利の条件)

具体的に代入して見れば分かりますが、(2B/E+2/E+1)の部分はだいたい1.01〜1.05くらいの値です。
「2」を無視した近似をする場合、(2B/E+2/E+1)の部分が1となり③は以下の様な式にできます。

H < B (H振り有利の条件)…④

これは「H*Bを最大にしたいとき、Hの方がBより少ないなら、Hに振ったほうが良い」ということに一致しています。

③の右辺には1.01や1.05を掛けるので、③は④より成り立ちやすいことになります。近似しなければ③が成り立ちやすい、すなわち実際にはH振り有利に傾きやすいということです。

例えば、H127-B127の時にはHに振ったほうが良いです。
H127-B126の場合もHに振ったほうが良いです。
HとBの差が0〜2,3の場合にはHに振ったほうが硬くなります。

あとは、Dが絡んできた場合。実際には計算はしていませんが、多分同じことが成り立つと思います。
例えばローブシン。H203-B116-D86(H = B+D+1の状況)はBやDに1振るより、Hに1振った方が硬くなると思われます。
マリルリで言えば、H203-B101-D101(同じくH = B+D+1の状況)はHに1振ったほうが硬くなると思われます。

結論。物理理想耐久はH=Bでなく、H=B+2程度。
理想耐久はH=B+Dでなく、H=B+D+2程度となると思われます。
H振りは偉大です。

先日同様不安なので、間違っていたらご指摘下さい。