選出誘導

お待ちかね(?)の選出誘導の話です。

1.選出誘導の種類
用語を作ると各所から非難が飛んでくるので、できれば避けたいところではありましたが、勇敢にも提唱することにしました。
選出誘導の目的を大別すると以下の二通りがあります。

1.構築の穴をごまかす
2.構築の基本軸を強める

前者の、構築の穴をごまかす、というのが一般的に知られている選出誘導の目的だと思います。構築を作ってたら相手のキノガッサがめちゃくちゃ重くなった。無理。でも「この面子には出さないやろ」という構築の面子にする(カイリューウルガモスの採用)ことによって、相手のキノガッサを出させない(出しにくくする)ようにすれば解決だという考えです。この目的の中心にいるのはあくまで相手キノガッサであり、相手の選出を抑えようとする姿勢です。姿勢としては後述の選出誘導と比較して消極的です。
よってこれを消極的な選出誘導、とでも名付けておきます。

後者がどういうものかというと、基本の軸がほぼほぼ完成し、残りは比較的自由だという時に、基本の軸が活躍するように選出誘導枠とすることです。例を一つ上げるなら、珠ハッサム軸偽装雨に見られます。
ニョログドラ対策を相手に強制させ、珠ハッサムに不利なポケモン呼び込み、結果的に勝率を上げようというとする考え方です。
最近流行の珠ハッサムの構築を下記で紹介させていただきました。
http://d.hatena.ne.jp/atamaikeru/20121225/1356442821
前述の「消極的な」に対比させ、これを積極的な選出誘導とでも呼んでおきます。

ハッサムが無理な相手を選出誘導して呼ばなくするという見方をすれば、あるいは消極的な選出誘導と認識することもできるでしょう。ただ、こちらの考え方として重要なのは、珠ハッサムで突破できる相手のポケモン呼び込むことです。キングドラ対策としてのラッキー、ナットレイ等を呼び込み、珠ハッサムを活躍させるものです。

どちらが優れているという話ではありません。両者とも勝率を上げるためにするという点では共通です。


2.具体的なポケモンを考える
では、具体的な戦略(選出誘導のやり方)を紹介していきます。基本的には、ある特定のポケモン種族に対し圧倒的な圧力のあるポケモン種族を入れるだけです。例えばラティオスを呼びたくない場合は、ラティオスに圧倒的な圧力を与えるバンギラスを入れます。それだけです。それだけで相手のラティオスが選出され辛くなるはずです。単純明快ですね。

この戦略に限らずどの戦略にも共通していることですが、選出誘導枠として採用するポケモンは選出誘導の力が強大でなければなりません。例えばラティオスを抑えたいのに、ジバコイルエンペルトといった選出圧力の比較的低いポケモンでは、ラティオスの選出を抑えることは難しいです。
選出誘導の力、すなわち選出圧力が強いのは簡単に言えば害悪、厨ポケです。
あなたもきっと、ボルトロスキノガッサ、スターミー、ラッキーといった害悪に負けたくはないでしょう。害悪なポケモン、うざいポケモンはそれだけで選出圧力があります。
あとは厨ポケの方ですが、これは単純に強いポケモンなら相手は警戒してくれるため。よって厨ポケも選出圧力は高いということになります。

誰が誰を誘う、抑えるということは理解しておくと便利です。紹介させていただきました。
http://d.hatena.ne.jp/bonsai2508240029/20130531/1370020201

ちなみに、選出誘導枠といっても全く選出しないわけでなく、何かの役割をもたせたほうが良いです。あくまで部分的な選出誘導枠として。

さて、実はここまでは消極的な選出誘導における話なのです。積極的な選出誘導をするためには中々上手くいきません。
というのは、前述した通り積極的な選出誘導というのは、自分にとって不利な相手のポケモンを抑えることでなく、自分にとって有利な相手のポケモン呼び込むことでした。
一般に不利なポケモンは少ない、有利なポケモンは多い。なので難しいのです。

例えば、再び珠ハッサム軸の構築を作っていたとして、珠ハッサムクレセリアに有利なので、クレセリアに不利なローブシンを採用し、相手のクレセリアを呼びこもうとしました(成功している選出誘導)。しかし、ローブシンを採用したことにより、ラッキーやナットレイメタグロスといった本来珠ハッサムが有利であるはずのポケモンを呼ばなくなってしまいました(失敗している選出誘導)。よってこの選出誘導は失敗している選出誘導が多く、全体として選出誘導は失敗しています。

よって選出誘導の善悪を判断したいときには、上位メタのポケモンを並べて選出誘導が成功しているか、失敗しているかをそれぞれ調べ、選出誘導が成功している場合が多いポケモン
が選出誘導枠としては良いポケモン、ということになります。
積極的な選出誘導においては、誘う具体的なポケモンを考えるというのはこのように若干困難です(困難であるだけで不可能ではない、できるならこの考え方をした方がベター)。


3.三系統の利用
さて、今、僕はすごく恥ずかしいことをしなければなりません。自分の記事の紹介です。
http://d.hatena.ne.jp/rei-zouko/20130109/1357752839
要は以下図。

これは成功している選出誘導図と似ているではありませんか。
つまり、崩し系は対面系を選出誘導枠とすると活躍しやすい。
対面系は耐久系を選出誘導枠とすると活躍しやすい。
耐久系は崩し系を選出誘導枠とすると活躍しやすい。
例えば、崩し系である珠ハッサムは対面性能が高いポケモンで選出誘導させると活躍させやすい、ということになります。そういえば雨グドラは対面性能が神のポケモンですね。
注意点として、選出誘導枠が実際は何系であるとかは関係ありません。例えばキングドラが実は竜舞型で崩し系なんだけど……というのは関係ないです。選出画面で相手がそういうことに気付くことはまずありません。相手も大抵は眼鏡だろうと考えてくれて、対面系だと勘違いしてくれればいいのです。

この方法は比較的容易ですが、具体性に欠けているので、最後に3で書いたような選出誘導枠の成功失敗を一度書き並べてみることをオススメします。

4.配置による選出誘導
選出画面

1 2
3 4
5 6

とすると、
ドータクンギャラドスビリジオンガブリアスウルガモスボルトロス
という配置だったら自分としてはあまりマンムーを選出したくないですが、
ボルトロスガブリアスビリジオンウルガモスギャラドスドータクン
という配置だったらマンムーを選出したくなります。
原則としては配置が前にいるポケモンは選出圧力が強く、後ろにいくほど弱くなります。
特に上段は選出圧力が高く、その中でも特に左上はかなり意識されることでしょう。
よって選出誘導枠は左上に置くのが良いでしょう。

ちなみに、上段は対面系、中段は耐久系、下段は崩し系であることが多いので、相手もそう勘違いしてくれるかもしれません。3の理論に応用しましょう。


ここまでで以上です。長文なのにお疲れ様でした。駆け足で書いたので誤字や日本語は大目に見て下さいね


選出誘導についての参考文献
http://blog.livedoor.jp/pokekomaki/archives/24646140.html
http://kuitan9.blog110.fc2.com/blog-entry-276.html