スタン(カイリューガブ)
1.ボルトロス@襷 10万/めざ氷/挑発/電磁波
臆病CS
2.ガブリアス@スカーフ 逆鱗/地震/ダブルチョップ/燕返し
意地っ張りAS 鮫肌
3.メタグロス@珠 コメパン/バレパン/めざ炎/大爆発
意地っ張りAS
4.スイクン@カゴ 熱湯/冷凍ビーム/絶対零度/眠る
クラウン呑気 206-*-178-117-135-94
5.ローブシン@ラム ドレパン/マッパ/冷凍パンチ/ビルドアップ
意地っ張り 207-211-120-*-85-63 ※S個体値26or27 鉄の拳
6.カイリュー@鉢巻 逆鱗/神速/馬鹿力/炎のパンチ
陽気AS
この構築はスタン、グッドスタッフと呼ばれるものです。
それでは解説。
<スタンの強さ、課題点>
単純にはスタンは、高数値で統一することで構築の穴を数値でカバーしようという趣旨の構築です。この構築解説記事にも「スタンなので高数値のポケモンを採用しました」という言葉が多く用いられています。ただ、スタンの強さというのはこれだけではありません。
BW環境末期になり、メタゲーとしての色が露骨に浮きだしてきてしまっています。勝ち筋の分かりやすい構築を使えばそれだけで不利になる、は言いすぎですが、メタられない構築は強いということは言うまでもありません。スタンは相手目線で勝ち筋がわかりにくく、メタることが難しい構築です。スタンの強さの理由の一つだと思います。
しかし、スタンを使う側からしてもそれは同じで、スタンを使う側としてはどう勝てばいいのか分からない、勝ち筋が見えない、という課題点が存在します。スタンの勝ち筋は第四世代では「相手の勝ち筋を潰す」ことが主流ではありましたが、相手の勝ち筋が広がり過ぎた第五世代ではそういうわけにはいきません。なので、スタンの中でもしっかり勝ち筋を探すことにしました。
<オノノガブの応用>
そこで思い付いたのはオノノガブと呼ばれる構築です。オノノガブは至る所で解説されているので説明は省きます。スカーフガブリアスという分かりやすい勝ち筋はスタンにとっては魅力的です。
ただ、オノノガブという並びで使うことは避けました。前述の「メタられないようにすること」と合致しないことと、オノノクスは対面性能が初手で出せるほど高くないため個人的にあまり評価していないことが理由です。
そこでオノノクス→カイリューとしました。こうすることで前述の2つの課題点は解決します。加えてオノノガブの課題となる雨、パルシェンも少し緩和することができます。鋼耐性を強められ、一貫性の高い馬鹿力を採用を採用して次に進みます。
カイリュー@鉢巻 逆鱗/馬鹿力/神速
A高め、できれば意地っ張り
ガブリアス@スカーフ 逆鱗/地震
AS 砂が入らなければ鮫肌
<オノノガブの課題>
・鋼がやはり崩しにくい
・雨グドラ、砂ドリュウズが重い
・パルシェンを始めとした氷に弱い
・受けループをどう崩すか
・壁が重い。一応初手スカガブという選択肢もあるが
・物理に偏りがち
これらをひと通り意識して構築を組むことになります。
<鋼枠>
オノノガブ(便宜上そう呼ぶことにします)では三枠目は鋼だと言われています。竜の一貫性を消すこと、氷ポケモン全般の耐性を高めることが理由です。
候補はメタグロス、ハッサム、ヒードランです。
ここでは特に以下の理由からメタグロスを採用しました。
(1)高数値であり、スタンというコンセプトに合致している。
(2)バレットパンチを持てるため、ユキノオーマンムーパルシェンに比較的安全な打点を持てる
(3)格闘に不利でない駒である。特に物理が堅いローブシンに対面で有利なのは大きい。
(4)大爆発により、手詰まりを回避できる場面が増える。スカーフガブの全抜きのための削り要素として優秀。
(5)型によってはカイリューガブリアスで突破できないエアームドを崩すことができる
他の二者にも主張点はあると思います。
ハッサムは鋼ミラーに対して蜻蛉を打つことで有利対面にできること、テクニシャンによりバレットパンチの威力強化で氷ポケモン全般(特にパルシェン)への打点が多少は安定していることが挙げられます。
ヒードランはオノノガブで不利な鋼に対して強めであることが特に主張点として挙げられます。
それぞれ使うならハッサムはパルシェンへの打点を考え鋼ジュエルor鉢巻、または竜氷ポケモンのめざ炎対策のオッカでしょうか。ヒードランはスタンということと後のカバドリ対策を考え、高打点の眼鏡になりそうです。
ひとまずメタグロスを採用して、採用理由からバレットパンチ、大爆発、一致技は決まります。
メタグロス バレットパンチ/大爆発/一致技
できればエアームドを始めとした鋼を崩したい<対雨>
カイリューメタグロスガブリアスで重い雨をさっさと解決しようと考えました。雨対策は色々存在しますが、やはりスタンということを考えて汎用性が高いポケモンを選択したいです。
そこでまず投入したのがボルトロスです。雨対策の他にも以下の採用理由があります
(1)撃ち分けできるポケモンである。グロスの爆発と組み合わせれば展開構築、対面構築に有利になりやすい
(2)耐久水ポケモンに対する打点がある
(3)特殊
型は身代わりで雨をメタる方法もあるでしょうが、素直に電磁波での対策で考えます。後々問題があったら身代わり型を考えます(結論から言うと問題は特に出なかったため電磁波のままです)。
そして技の最後の枠には、展開構築へのメタとしての採用ということを考えると、相手の展開を妨げる挑発が第一に考えられます。具体的にはゴチルゼル、ウルガモス、クレセリア等の起点にならないようになります。
ただ、雨対策ということを考えると、ナットレイマンムーなどを崩しうる気合玉も採用したいところです。これは一旦保留にします。
ボルトロス 10万ボルト/めざ氷/電磁波/挑発or気合玉<対雨part2>
対雨の駒であるボルトロス、カイリューはいるものの、受け回すには少し不安です。また、カバドリ耐性がここまででかなり落ちてるのも気になります。雨と砂を見たいといったら大抵キノガッサを採用したくなるのでしょうが、やはりスタンということを考えて高数値のポケモンで固めたいです。
そこでスイクンの採用になります。採用理由は特に以下の点。
(1)地面に対して打点がある。特にマンムー、カバドリ対策になる。
(2)雨対策になる。
(3)型次第では受けループを見る駒となる。
(4)特殊
(5)高数値
採用理由からカゴの実眠るを持たせることが決まり、残り一枠の技で悩むことになります。受けループと戦える瞑想か零度のどちらかになりますが、雨対策としてまだ対ナットレイが不十分であること、壁構築にワンチャン残せることから絶対零度を採用しました。単純に自分が最も強いと思ってるスイクンは零度スイクンである、という理由もあります。また、零度なら最近流行っていたの影分身瞑想ゴチルゼルに勝てます。
スイクン@カゴ 水技/冷凍B/眠る/零度
HB軸 C116or117
ここで、ナットレイはカイリューの馬鹿力かスイクンの零度で崩すことが決まったので、ボルトロスの最後の技は挑発となります。そして対展開構築、対雨ということで素直に襷で採用します。
ボルトロス@襷 10万/めざ氷/電磁波/挑発
臆病CS
<対バンギ、ドリュウズ>
スイクンだけにカバドリ・バンドリを任せると過労死するので、別の攻略ルートも作っておきたいです。スタンは基本的に天候に弱いので、天候に対しては厚めにいきたいです。また、霰に対してもかなり弱めになってしまいました。メタグロスはいますが、過労死させられるのがオチです。よってここでローブシンの採用となります。数値も高いのでスタンというコンセプトにやはり一致しています。鋼に強い駒でもあります。
技は素直に強いドレパンマッパを採用、サブ技は後で決めます。ドリュウズ対策であることを考えAは高め、霰対策も兼ねるということでH振りで良さそうです。
ローブシン ドレパン/マッパ
HA基軸
<カバドリラティの初手をどうするか>
六体の並びは決定しました。雨に対しては初手ボルト、初手カイリューを代表として比較的安定する初手が存在します。しかし、カバドリラティに対しては初手安定のポケモンが今のところ存在しませんので、作る必要があります。一応、挑発を持ってる初手ボルトロスという選択肢もありますが、カバ「ドリ」という並びにそこまで強いわけではないので。もちろんボルトロスを出すことも有り得ます。
案として思い付いたのはつ。
(1)カイリューをHD寄りにしてしまうこと。例えばH175-D147やH179-D143まで振ればラティオスの眼鏡流星群を耐えるので初手逆鱗が安定となります。カバルドンをオボン込みで2発で落とさなければいけないのでAは厚く振って少なくともA187は欲しい。
配分案としてはH179-A191-D143-S109等。
オノノガブの初手安定駒、として見ても優秀です。
(2)スイクンにドロポン採用
スイクンの対カバルドン性能を上げようという考え。対ラティオスはローブシンと合わせて、過労死させることになるでしょうか。
個人的にドロポンスイクンは安定しないと思ってるのでこの案は却下。
(3)メタグロスを珠型に
今回採用したのがこちら。カバドリ対策とは違う視点ですが、これまでの構築で鋼にまだまだ弱い点、受けループに弱い点を補えるのが魅力的でした。また、珠にして懸念される耐久のなさですが、初手安定な駒が比較的多くいること(=メタグロスを後出しで出す必要はない)、氷耐性はブシンもいるので多少甘目に見れることから、今回は甘えました。ただ、これらの問題点から生じる穴は小さくはないでしょう。理想を言えば鉢巻が欲しいのですが、ないものをねだっても仕方ないので。(別の構築になる恐れがありますが、カイリューに珠を採用するのも面白いですね)
正直、オノノガブというコンセプトとしては(1)の方が優秀なので、(1)を採用して進めるのが理想ではありました。ただ、そうすると受けループが重くなってしまったので、今回は見送りに。
とにかく、珠グロスの採用が決定。配分・技は大体テンプレ通りでいいでしょう。コメパンでなく思念を採用するとクレセ、ラティ、バンギ入りが少し重くなります。
メタグロス@珠 コメット/バレット/めざ炎/爆発
意地っ張りAS
<対面構築に対して>
次に考えたのは対面構築への立ち回り。細かいことは訳あって省略しますが、初手カイリューが安定しそうです。そこで相手のカイリュー、キノガッサより速い必要が出てきます。よってカイリューを陽気ASに。こうすれば課題点のひとつであったヒードランを初見殺しできます(スイクン、ローブシンと厚いので若干疑問ではあるが)。
技もメタグロス、ハッサムに対して対面で打てる技として炎のパンチの採用。拘る地震は弱いので見送り。
カイリュー@鉢巻 逆鱗/神速/馬鹿力/炎のパンチ
陽気AS
<後は微調整>
面倒になったわけではありません。面倒になったわけではありません。
ガブリアス→特に欲しい技もないのでダブチョと、小さくなる対策が甘いので気休めに燕返し。素直に意地っ張り鮫肌。
スイクン→素直に熱湯の採用。別に波乗りでもいいと思います。
ローブシン→素直に冷凍パンチビルドアップで採用。ギロチンないグライオンにもワンチャン。さりげなくゴチルゼル対策にもなる。持ち物はカバドリとキノガッサ、レパルダスを考えラム。ラムも持ってるので鉄の拳。
完成。
<配置>
スカガブはばれたくないので、ボルトガブという並びを先頭で作り、身代わりガブを匂わせます。カイリューが基本軸ということもばれたくないので後ろに置きます。あとは適当でいいかと。
<対戦データ>
試合数が50試合(初回マッチングのみで計算)で、まだまだ少ないですが勝率は41/50で82%。
ボルトロス | ガブリアス | メタグロス | スイクン | ローブシン | カイリュー | |
選出率 | 44% | 58% | 78% | 24% | 22% | 74% |
選出時勝率 | 75% | 85% | 81% | 82% | 70% | 82% |
初手選出率 | 35% | 11% | 42% | 9% | 0% | 59% |
※初手選出率 = 初手選出した回数/選出した回数
課題はゴーストに一般的に弱いこと、ギロチン持ったグライオン、ユキトドですかね。
<構築解説の解説>
噂の、ストーリーに沿った解説とかいう形を取ってみました。
メリット
・構築の組み方の解説としては、実際にする構築の組む順番に一致しており、理想に近い。
デメリット
・書くのが大変
・くどい
・見にくい
形式からして書く量が多くなってしまいました。もっといい意味で適当でいいでしょう。
見にくさを少しでも解消するために小見出しを付けましたが、焼け石に水だったかもしれません。
あとは、採用理由だけでなく、あるポケモンを採用しなかった不採用理由を書くのも結構重要みたいですね。
おしまい。書くのまじ疲れたから誤字は許して。